おいしい梨をつくるために

美味しい梨を育てることは豊かな土をつくることです。

おいしい梨をつくるために

おいしい梨を育てるために一番重要なことは、梨の木がストレスなく育ってくれるための土を作ることから始まります。人間は自分の周りの環境が好ましくない場合は、引っ越しなど自分の意志で自分に合った環境へ移動することが可能です。しかし、梨の木は当たり前のことですが自分で移動すことはできませんし、自分で環境を変えることもできません。そこで私たち梨農家ができることは、梨の木にとって最大限にいい環境を作ってあげることだと考えています。 もちろんおいしい梨は土だけで育つわけではありません。年々変わる自然を相手にしているため、梨が育つための土壌・梨の状態を日々観察していくことも大切です。これからも毎年できる限り梨にいい状態を作り続けお客様から愛される梨を生産できるよう頑張っていきます。

梨づくりのポイント

  • もみ殻

    Point1もみ殻で土をフカフカに

    もみ殻とは稲の穂から取った実の殻のことで、分解されにくい性質をもっています。このもみ殻を鋤きこむことにより、土の通気性が向上しフカフカな土となります。

  • 米ぬか

    Point2微生物の餌となる米ぬかを撒いています。

    米ぬかは栄養価が多く含まれており、肥やしとして植物の生長を強力サポートしてくれます。また、土壌改良資材としての効果が高く、土壌の微生物を活性化して作物が栄養を吸収しやすい土にすることができます。

  • 魚粉や蟹殻を豊富に含む有機肥料

    Point3魚粉や蟹殻を豊富に含む有機肥料を与えています。

    魚粉や蟹殻を有機肥料として使うことで、土壌が活性化し、土壌病害や虫による被害を抑制。より安定した、高品質の梨を作ることができます。また、分解されやすいので、肥料効果が早く期待でき、より甘みを引き出すことができます。

  • 草生栽培

    Point4地表面の草を利用する草生栽培。

    草生栽培とは地表面の草をあえて残し利用する栽培方法のことです。これにより土壌硬化を防止し、土壌に対する有機物の供給、土壌の侵食防止といったことが効果があります。また、地温の調節、熟期の促進、品質の向上にも効果が期待できます。

  • 無袋栽培

    Point5太陽光をいっぱいに浴びて甘みが増す「無袋栽培」

    松浦梨園がある静岡県富士市は風光明媚で温暖な気候です。自然の恵みである太陽光をたくさん浴びせる無袋栽培を行うことで梨の甘みは増していきます。

  • ミミズイラスト

    Point6見た目は悪いけれど、影の功労者「ミミズ」

    良質な土壌にはミミズが住んでいるという話をきいたことがあるのではないでしょうか?ミミズの糞は黄金の土ともいわれており、ミミズは通気性や保水性にすぐれた土を作ってくれます。見た目はよくないミミズですが、その実は梨園を耕してくれる小さな巨人でもあります。

  • 土壌診断

    Point7年に3回の土壌診断

    松浦梨園では年に3回土壌診断を行っています。農家は自然を相手にしていますので、暑い年もあれば寒い年もあり、雨が多い年、少ない年と毎年気候は違います。梨園の基礎となる土壌も周りの環境で毎年同じわけではありません。そのため年に3回しっかりと土壌のチェックを行い必要な肥料を必要な分だけ追加し、梨の木にとって過不足のない良い環境づくりに力を入れています。